ボウリングでボールを曲げるには、『ボールをまわす』『ボールをひっかける』『リリース前に手首を起こす』の3つの方法がある。
ひとつの方法でボールを曲げるだけでなく、テクニックを組み合わせることで強い球を投げることができるようになる。
今回は、ボウリングのボールの曲げ方について。
ボウリングでボールを曲げる3つの方法
- ボールをまわす
- ボールをひっかける
- リリース前に手首を起こす
ボウリングのボールを曲げる基本テクニックは3つ。
すべてを使わなくてもボールを曲げることはできるので、あなたのできるテクニックから取り入れてみよう。
ボールをまわす
ボールをリリースするときに、ボールをまわすことでボールを大きく曲げることができる。
ボールは親指を12時の方向で抜いて、そのまま手を反時計回りでサムホール(親指)の方向が10時の方向で中指と薬指を抜いて投球する。
ボールをまわすコツは、親指を抜いてからボールをまわすことと、中指と薬指を抜くタイミングで手を握ること。
ボールをリリースしたあとのフォロースルーをしたときに親指と人差し指以外はグーを握っている感じになるようにしよう。
手をまわして回転をかけるので横回転を強くすることができるが、ボールを前に押し出す力と横回転のバランスを崩しすぎないことが重要だ。
リリースするときに手首を起こせずボールを落としてしまうときに有効なテクニック。ボールをまわして回転を掛ける方法は、ご年配の熟練ボウラーや女性ボウラーにおすすめだ。
前に押し出すこと
前に押す力が弱すぎると横回転が強くなる。
ボールをしっかりと前に押し出さないと、UFOみたいな横回転になるので注意しよう。
横回転が強いと曲がりが小さくなるしボールが滑る。ボールが滑れば、5番ピン10番ピン、8番ピン10番ピンなどのスプリットが出やすくなる。
ボールに勢いがないと、ピンの手前で回転が足らなくなることもあるので、ボールはしっかりと前に押し出すことを意識しよう。
回転半径が小さくなりすぎないこと
手をまわす速度がはやいと、回転半径が小さいスピナーと呼ばれる回転になる。
回転半径が小さいとコマのように回転が速くなる。パッと見た感じ回転数が多いので強い球に見えるが、セミローリング(通常のフックボールの回転半径)に比べてもスピナーの球が強いわけではない。
まずは、セミローリングのフックボールを投げられるように練習しよう。
ボールをひっかける
昔は主流だったボールの曲げ方。
中高年の熟年ボウラーに多い投球方法で、リリース時に中指と薬指をひっかけることでボールに回転をかける。
現在はローダウンといわれる、中指と薬指でひっかけず、ひじと手首のスナップで回転をかける方法が主流だが、ボールをひっかけてフックボールを投げる方法があるので、手首のスナップでうまく回転をかけられない場合は、ボールをひっかけるフックボールに挑戦してみよう。
親指が抜けてから中指と薬指を抜くまでの時間を意識する
親指が抜けてから、中指と薬指が抜けるまでの時間を長くする意識をしよう。
中指と薬指で、ボールを持ち上げるようにリリースすることで回転をかける。ボールを中指と薬指の腹でひっかける力が強いと、中指と薬指の腹の部分にまめができることがある。
指を痛めてしまってはゲーム数をこなすことが難しくなるので、投球になれるまでは強い力でリフトアップしすぎないようにしよう。
ボールをリリースする前に手首を起こす
現在、ボウリングのボールの曲げ方で、一番有名なローダウンと言われる投法。
高速回転をかけるために、ひじと手首のスナップを使う。ひじのスナップと起こした手首をリリース時に戻すことで回転数を増やすことができる。
破壊力は抜群で、入射角度もつけることができる上に派手なピンアクションが期待できる。
デメリットは、ボールの曲がりが大きいのでコントロールが難しいこと。年齢が30代~40代で、パワーがある人ならローダウンの練習をしてみるのもおすすめ。
動画は、ローダウンではないけど手首を起こすことで回転数を増やしている。
曲がりが大きいのでコントロールが難しい
ストローカーといわれる従来の投げ方とは、ボールのリリース方法が違うため練習が必要。
曲がりが大きいため、コントロールが難しい。
ローダウン投法は、ハウスボールでも大きく曲げることができる。ただ、裏を返せばスペアボールでも曲がってしまうので注意が必要だ。
スペアはストレートボールで取る
ローダウン投法をする場合は、スペアをストレートボールで取る習慣をつけよう。
ローダウン投法だと、スペアボールでもボールが曲がってしまう。2投目は指の離し方をかえて、曲がる前にピンに当てる速いボールを投げよう。
速い球を投げるためには、バックスイングを高くして振り子の勢いをうまく使うのがおすすめだ。
初心者でスコアを安定させたいならおすすめしない投法
初心者でスコアを安定させたいなら、ローダウンで投球することはおすすめしない。
ボウリングでうまくなりたいなら、しっかりとスペアを取ることができるようになってからローダウンを練習するのがおすすめだ。
メリットは指を傷めず回転数を上げることができる
ボールを持ち上げるときにひっかける投げ方と違い、中指と薬指の腹にまめができることはなくなる。
指が自然に抜けるため、回転をかけることによる指への負担がないのがメリット。
ローダウンは、強い球を投げたいなら一度は挑戦したい投球方法。10ゲームほど投げると中指と薬指の腹が痛くなる人や、指に負担をかけず高回転フックボールを投げたい人は、ローダウンを検討してみよう。
ボウリングでスプリットが出にくくなる球の強さとは
- ボールの回転数を増やし薄めに強くする
- ボールを前に押し出し厚めに強くする
ボウリングでストライクをたくさん出すなら、強い球を投げることを意識しよう。強い球は、スプリットにもなりにくい。
ボールの回転軸を意識することで強い球を投げられるようになろう。
うまく回転がかからないとき
初心者の間は、指の抜ける方向が不安定。
うまく回転がかけられないときは、親指の方向だけを意識してみよう。うまくいかないときは、手を回さずに、親指を10時の方向にしてバックスイングをしてみるのもひとつ。
最初から親指を10時の方向を向けたままバックスイングし、手はまわさず親指を10時の方向でリリースすることで動作をひとつ減らすことができる。
動作が減れば安定した投球がしやすくなる。なれるまでは、手をまわさないでリリースしてみよう。
どうしても曲がらない人は
ボールのスピードを落とすことで、曲がる量を大きくすることができる。
ボールのスピードが速い人は、少し速度を落とすことでボールが曲がるようになるので試してみよう。
球速が速すぎると、ピンアクションがおかしくなることもあるので、1投目は速度とボールの回転のバランスが重要だ。
ボールの曲がりはテクニックの組み合わせ
ボウリングのボールを曲げるテクニックは3つのテクニックの組み合わせ。
あなたが無理なく投げられる方法を見つけることが大切だ。
たとえば、手首が起こせないのにローダウン投法でいきなり投げるのは難しい。中指と薬指でボールをひっかけて投げるリフトアップも慣れが必要だ。
すべてを一気にやろうとせず、ひとつずつ試すことでレベルアップをしよう。
フックボールの参考動画
ボウリングのボールの曲げ方はひとつではない。
両手で投げなくても、ローダウンで投げなくてもボールは曲がる。ストローカーでも曲がりを大きくすることはできるのだ。
無理のないフォームでフックボールに挑戦してみよう。
映像では、ボールを抱え込まず親指も入れて投げている。
ボールを曲げるだけなら、ローダウンやサムレス投球をしなくても曲げることができる。1投目に無理をしたフォームで投げて、2投目のフォームが崩れないよう注意しよう。
ボウリングでボールを曲げるときに意識すること(まとめ)
- 親指が抜けるときの角度を意識する
- 親指が抜けてから、中指と薬指が抜けるまでの時間を長くする
- まわす、ひっかける、手首を起こす、で最適な方法を選ぶ
- 回転だけでなく前に押し出すことを意識する
- 球速を落とせば曲がりが大きくなる
- 大きく曲げたいときは、回転のかけ方を組み合わせてみる
ボウリングでボールを曲げるときは、「まわす」「ひっかける」「手首のスナップを使う」の3つの方法を組み合わせて、あなたの投げやすい回転のかけ方を覚えよう。
ボールを曲げることが目的ではなく、強い球を投げるためにボールを曲げると考えよう。ボールを曲げることが目的になると、球速を落としたり、ボールを前に押し出さずまわしたりする。
ボウリングのボールは、回転をかけることで強力なフックボールを投げることができる。フックボールは、入射角がつくので破壊力が増す。
200アップをするときに必要なストライクを出す確率を上げるのがフックボールなのだ。
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